フランスへ行くと、スーパーや食品店で頻繁に目にする「BIO」という言葉。
野菜や果物だけではなく、パン、卵、乳製品、お菓子、飲み物など、さまざまな商品に「BIO」と書かれています。
日本でも「オーガニック」という言葉は身近になりましたが、そもそもBIOとは何を意味するのでしょうか。
そしてフランスの商品に付いている「AB」の緑色のマークや、葉っぱのようなEUのロゴ。
これらは何が違って、何を保証しているのでしょうか。
私は2025年に南フランスを中心にひとりで旅をし、現地のスーパーやショップを何度も利用しました。
BIOの商品を見つけること自体は簡単です。
今回はフランスで見かけるBIO、ABマーク、EUオーガニック認証について、公的な基準をもとに見ていきます。

はじめまして、紗良です。
仏式自然療法・植物療法研究家として、フランスの植物療法や精油文化について学び、発信しています。
✅ フランスの「BIO」とは?
✅ ABマークとは?
✅ 葉っぱのようなEUロゴは何?
✅ 「95%以上」の意味
✅ 原料の産地はどこを見ればわかる?
✅ オーガニックなら何でも体にいい?
フランスの「BIO」とは?
フランス語でオーガニックを指す言葉は、Biologique(ビオロジック)です。
食品では「Agriculture Biologique(有機農業)」という言葉が使われ、日常の商品ではBIOと短く表示されていることが多くあります。
ただし、BIOと書けば自由にオーガニック商品として販売できるわけではありません。
EUには有機生産についての規制があり、生産、加工、流通、表示などについての基準が定められています。
つまり、透明性を示す必要があるのです。
認証された商品には、EUオーガニックロゴなどを表示できます。
EUオーガニックロゴ「ユーロリーフ」とは?
緑色の背景に、EUの星が葉っぱの形に並んでいるマーク。
これは、EUオーガニックロゴ(Eurofeuille / ユーロリーフ)です。
フランスだけのマークではなく、EU共通の制度なので、フランス以外のEU加盟国の商品でも見かけます。
EU域内で生産・販売される対象の有機包装食品には、このロゴの表示が原則義務付けられています。
輸入品や非包装の有機商品などでは任意となる場合があります。
フランス独自のマークではなく、EU共通の有機認証を示すロゴ。
「95%オーガニック」ってどういうこと?
加工食品がEUオーガニックロゴを表示するには、原則として農業由来原料の重量の95%以上が有機である必要があります。
しかし、どの食品にも95%BIOが認められるわけではありません。
厳格な条件が適用されたのちに、認証されるのですが、残り5%に関しても細かな条件が定められています。
日本国内・EU問わず、オーガニック=100%が有機原料とは限りません。
加工食品を見るときは、認証マークだけではなく、原材料表示も一緒に見ることが必要です。
ABマークとは?
フランスの商品でもうひとつよく見かけるのが、ABと書かれた緑色のマークです。
ABは、 Agriculture Biologiqueの略で、有機農業を指します。
フランスの農業省が所有するマークで、フランスでは1985年から使用されています。
現在の食品では、EUの有機農業規則に適合していることを消費者が識別するためのフランス産のマークとして使われています。
フランス農業省によると、ABマーク使用は任意で、EUオーガニックロゴに追加して表示できます。
加工食品では、100%有機または農業由来原料の95%以上が有機である商品を識別します。
ABマークとEUロゴは何が違う?


| ABマーク | EUオーガニック | |
|---|---|---|
| 範囲 | フランス国内 | EU共通 |
| 所有・制度 | フランス農業省 | EU |
| 食品への表示 | 任意 EUオーガニックロゴとセットで 使用することもある | 対象のEU産包装有機食品は、 原則必須 |
| 基準 | EU基準に適合した商品等 | EU有機農業規則 |
| 役割 | フランス国内でBIOを 識別しやすくなる | EU共通で有機商品を識別 |
つまり、どちらが上ということではなく、EUの有機基準を満たした商品を識別するものです。
EUオーガニックロゴがEU共通の表示で、ABはフランス国内で長く親しまれてきた任意のマークです。
ロゴのすく近くも見てほしい!
BIOかどうかだけでなく、原料の産地も確認しましょう。
EUオーガニックロゴ・ユーロリーフを見つけたら、マークだけを見て終わらず、その周辺の小さな文字も見てみてください。
EUオーガニックロゴのそばには、認証を行った管理機関のコードと、農業原料がどこで生産されたのかを示す表示があります。
例えば、
Agriculture UE:EU域内で生産された農業原料
Agriculture non UE:EU域外で生産された農業原料
Agriculture UE / non UE:EU域内・域外の両方
など。
条件を満たせば国名や地域名で示すこともできます。
認証機関コードと原料産地表示は、EUロゴに付随する重要な情報です。



BIOという表示を見つけてワクワクするのもよいですが、ここまで見るともっと知りたい欲を掻き立てられます^^
BIO≠フランス産
フランスで買ったBIO商品だからフランス産とは限りません。
BIOは生産方法などの基準についての表示であり、フランス産であることを示すものではありません。
EU域外で生産された農産物を使った商品でも、条件を満たせばEUで有機商品として販売できます。
だから、
- BIOなのか
- どこで作られたのか
- 何が入っているのか
これらは裏面の詳細を見る必要があります。
オーガニックならNutri-ScoreがAとは限らない
もうひとつ、混同したくないのが、Nutri-Scoreです。
BIOだからNutri-ScoreがAになるわけではありません。
BIOは、有機農業・生産方法についての基準です。
Nutri-Scoreは、食品の栄養的な特徴をA〜Eで比較しやすくした表示です。
そもそも見ているものが違うので、BIO+Nutri-Score Eという食品があったとしてもおかしくありません。
例えば、オーガニック原料で作ったお菓子でも、糖や飽和脂肪などの栄養構成によってNutri-Scoreは低い評価になる可能性があります。
オーガニック認証=栄養価の優劣を保証するものではありません。


BIOなら無添加とも限らない
BIOという言葉から「添加物が一切入っていない」「体にいい」「栄養価が高い」とイメージすることもあるかもしれません。
しかし、EUの有機生産規則で保証しているのは、使用できる物質や加工方法などの規制です。
添加物を完全にゼロにするという制度ではありません。
BIOであることと、原料・栄養成分・加工度・添加物・産地・自分が食べたいかどうかは分けて考えましょう。
これは日本国内のオーガニックや無添加という言葉にも共通する話です。
BIOは厳格な機生産基準を満たしていることを知るためのマークです。
BIOだから買うのではなく、選択肢として見よう
私自身、商品を選ぶときに、自然由来であることや原材料、作られ方などを気にすることがあります。
だから、フランスのスーパーでBIO商品が並んでいると、つい見てしまいます。
でも、BIOだから無条件で買うという選び方はしていません。
BIOなのか、原材料は何か、栄養面はどうなのか、産地はどこなのか、値段はどうなのか。
そして何より私はこれを食べたいのか。
色々な情報を見た上で、自分で選べばいいと思っています。
日本にもオーガニック認証がある
日本にも食品の有機認証として、「有機JAS」というオーガニック認証があります。
そのため、
フランスとEU:AB、ユーロリーフ
日本:有機JAS
と、それぞれの制度に基づいた表示があります。
EUと日本では何が違うのか、それぞれの目的など、比較すると面白いので、別の記事で詳しく紹介したいと思います。
フランスのスーパーは表示を見るのも面白い
フランスのスーパーを歩いていると、BIO、AB、ユーロリーフ、Nutri-Score、原産地とさまざまな情報が商品に表示されています。
この制度の中身を知ると、普通のスーパーがちょっとした社会科見学みたいになって楽しいです^^


まとめ|BIOマークの意味を知って、自分で選ぶ
フランスでよく見かけるBIOは、Biologiqueの略で、オーガニックを意味します。
EUには共有の有機生産制度があり、条件を満たした商品には緑色のユーロリーフが表示されます。
フランスでは、それに加えてABマークを見かけることがあります。
マークを見て「オーガニックだからいい」で終わるのではなく、そのマークが何を意味しているのかを知り、最後は自分で選ぶ。
フランスのスーパーには、そのような商品選びを楽しめる情報があります。









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